先史時代の穿頭術。脳外科手術の痕跡がある5000年前の頭蓋骨を発見(ロシア) (1/3ページ)
脳外科手術跡がある5000年前の頭蓋骨が発見される istock
ロシアの考古学チームが、5000年前の頭蓋骨を発見した。この頭蓋骨には脳外科手術の跡があり、そのせいで死んだ可能性があるという。
頭蓋に穴をあける穿頭術(トレパネーション)は、先史時代から行われているの脳外科手術テクニックだ。これは生きた人間の頭皮を切開し頭蓋骨に穴を開けるというものだ。
発掘された頭蓋骨の写真を3D画像と合わせてみて、おそらく20代の男性と思われるこの頭蓋骨の持ち主は、この穿頭術を施されていたと推測された。
・石の手術道具で頭蓋骨に穴を開けた痕跡

image by:Darya Veselkova
紀元前3000年、青銅器時代のこの男性の頭蓋骨と残りの骨は、ロシアのクリミア地方の深い墓の底から発見された。そばには2つの石の矢尻があった。
「古代の医師は、石でできた外科手術道具を持っていたようです」モスクワにあるロシア科学アカデミー考古学研究所は言う。
「骨があった場所から判断すると、遺体はあおむけに横たえられていて、わずかに左側を向き、膝は深く折り曲げられてやはり左に向いていました」
穿孔の大きさは140×125ミリで、頭のそばと内部に赤い色素の大きな断片があった。

image by:Darya Veselkova
文脈人類学研究所長のマリア・ドブロフォルスカヤは言う。
「この男性は不運だったのです。穿頭手術後の生存率は、古代であっても比較的高かったはずですが、彼は術後すぐに亡くなったようです。