浮世絵師・鈴木春信は何故か「空を飛ぶ女」を描くのがお好き (3/7ページ)
実は「曾我物語」の中に“費長房の話”が書かれているのです。
「曾我物語」と言えば、江戸時代に能や人形浄瑠璃そして歌舞伎などで何回も催された江戸の人々に大変人気のあった物語です。
「曾我物語」の内容を簡単にご説明すると、“幼くして父を殺された曽我十郎と曽我五郎の二人が、長年の間苦労を重ねながらついには源頼朝が富士の裾野で行った巻狩において父の仇討ちをする”という話であり、日本三大仇討ちの一つと言われています。
この「曾我物語」の事の始まりとなる曽我兄弟の父親が殺される場面で、“費長房の話”が出てくるのです。
話の細部には多少の違いが見られます。
「曾我物語」では、費長房は壺公が壺に入るのを見て、この人は只者ではないと考え3年間壺公に仕えます。壺公が『何故3年もの間、私の言うことに一つの違えもなく従い仕えているのか』と聞くと、『私は仙人になりたいのです。どうか壺の中に入る術を教えて下さい』と答えます。
壺公は『それならば私の袖につかまりなさい』と言い、二人は壺の中に入りました。