次世代の「生体ロボット」がさらに進化。情報を記憶し運動能力もアップ (1/4ページ)
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昨年、米バーモント大学やタフツ大学の研究グループによって、カエルの細胞から「ゼノボット(Xenobot)」という生体マシンが作られた。そのマシンはただ動き回ることができるばかりか、自己修復能力を備え、群れを形成して集団行動まですることができる。
そして今回、同じチームによってゼノボットのバージョンアップが図られたそうだ。『Science Robitics』(3月31日付)に掲載された研究によれば、ゼノボット2.0は鞭毛を生やすことで運動能力が向上したほか、1ビットメモリまで実装されている。情報を記憶したり読み取りができるようになったのだ。
・自力で生体ロボットに成長、ゼノボット2.0
初代ゼノボットはカエルの皮膚細胞と心臓細胞を元に、手作業で作られていた。これはいわばトップダウン式のアプローチだが、2.0はボトムアップ式で作られている。
カフリカツメガエル(学名 Xenopus laevis。ゆえにXenobot)の胚から採取した幹細胞を、自らスフェロイド(回転楕円体)に成長させるのだ。
スフェロイドの一部の細胞は分化して、鞭毛まで生やす。1.0は心臓細胞の収縮を利用することで動き回ったが、2.0では鞭毛が手足となって初代よりもずっと速く移動できるようになった。
ちなみにこうした鞭毛は、本来肺などの粘膜の表面に生えて、病原菌や異物を追い払うためのものだ。