不透明な物体を通過して反対側に映像を投影できる非破壊ビームが開発される (2/2ページ)

酸化亜鉛のナノ粒子 photo by iStock
・散乱不変光モード
その光波を研究グループは、「散乱不変光モード(scattering-invariant light mode)」と呼んでいる。
これは物体を通過する際に減衰して弱くなってしまうものの、光の波形自体はほとんど変わることなく反対側へと脱出することができる。
散乱不変光モードは特別な光だが、理論上、光波の形は無限にあるのだから、ほかにもたくさん見つけられる。あとは、これらを正しく束ねてやればいい。
こうすることで、いくつかの制限はあるものの、物体に干渉されることなく反対側に映像を投影することができるようになる。
たとえば今回の研究では、北斗七星の映像を照射し、酸化亜鉛の幕越しにまったく同じ映像を投影することに成功している。

credit:Allard Mosk/Matthias Kuhmayer
・まったく新しい非破壊検査
散乱不変光モードは、まったく新しい非破壊検査として応用できるそうだ。
非破壊検査というとパッと思い浮かぶのは、病院で利用されているレントゲン写真だ。これは波長が短いX線を使って皮膚を貫通させている。
しかし光が物体を貫通するかどうかは、波長だけでなく、波形も関係している。物体を通過しても波形に影響が出ないビームなら、細胞の奥深くにまで光を届かせられるようになるとのことだ。
References:Indestructible Light Beam: Special Light Waves Created That Can Penetrate Even Opaque Materials/ written by hiroching / edited by parumo