大河ドラマ「青天を衝け」渋沢栄一がパリで出会う栗本鋤雲(くりもとじょうん)って何者? (1/5ページ)
「日本実業界の父」渋沢栄一(しぶさわ えいいち)の生涯を描いた大河ドラマ「青天を衝け」。
尊皇攘夷の志に討幕を図る過激派志士から心機一転、後に幕府将軍となる一橋慶喜(ひとつばし よしのぶ。徳川慶喜)に仕えることとなった栄一は、幕府の財政問題を解決するためパリへと渡るのですが、その旅先で栗本鋤雲(くりもと じょうん)と出会います。
さて、この栗本鋤雲とはいったい何者なのでしょうか。
順調な人生から一転……栗本鋤雲は文政5年(1822年)3月10日、江戸幕府の典医・喜多村槐園(きたむら かいえん)の三男として生まれました。幼名は哲三(てつぞう)、成長してから通称を瀬兵衛(せへゑ)、諱を鯤(こん)と言ったそうです。
幼いころから利発だったようで、安積艮斎(あさか ごんさい)に入門して学才を顕わし、22歳となった天保14年(1843年)には幕府直営の昌平坂(しょうへいざか)学問所に入学しました。