脳とコンピューターをつなぐ技術で本物のサイボーグが誕生する近未来。脳が覗き見され、格差が広まると研究者が警鐘を鳴らす (1/3ページ)

人間がコンピューターと融合し、生身の体をはるかに凌駕する能力を手に入れる。電脳化、いわゆるサイボーグの登場は、そう遠くない未来に実現すると予測されている。
人間の脳とコンピューターを接続・統合する技術「ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)」が目覚しい進歩を遂げているからだ。
これは人間の定義すら書き換える可能性がある圧倒的で革新的なテクノロジーだ。それがもたらす恩恵は計り知れないだろう。だが、社会に多大なインパクトを与える新しい技術は、良いことだけをもたらすわけではない。
『APL Bioengineering』(7月20日付)では、インペリアル・カレッジ・ロンドン(英)の研究グループが、BCIでサイボーグが誕生した未来に起こるであろう問題を指摘している。
・脳波を利用したBCIの利点
人間とコンピューターをつなぐ技術としてもっとも有望視されるのは、脳波(EEG)を利用したブレイン・コンピュータ・インタフェース(BCI)である「eBCI」だ。
頭皮にあてた電極で脳の活動を読み取るこのやり方なら、外科的な手術を行うことなく、思考をコンピューターに入力し、外部の装置を操作できるようになる。
そのユーザー体験がどのようなものなのか、現時点ではわからないことが多い。しかしその恩恵を受ける人たちは確実にいる。