日常的に着物を着ていた日本人が何故洋服を着るようになったのか、明治時代の「引札見本帖」に探る【完結編】 (9/9ページ)
やがて資格要件が問われずに短期間で実用的な洋服が作れるようになる“洋裁学校”が流行し、それにともない戦時中は工場で軍服を作っていたミシンは家庭にも急速に普及し、花嫁道具の一つとして扱われるようになりました。
当時の一般女性は外に出て働くというよりは、家で内職をして収入を得るという形態が多く、そのため結婚後の収入を得るためにミシンを嫁入り道具としたのです。
このような変遷を経て、日本人が全国的に普通に洋服を着るようになったのは、第二次世界大戦が終わった昭和20年(1946年)以降であり、一般庶民が普通に既製服を買うようになったのは昭和35年(1960年)頃になってからと言われています。
明治維新以降、日本に何度も洋装化の波は訪れていたというのに、日本人が普段着に既製品の洋服を着るようになってからまだ65年にも満たないのです。
(完)
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