「鎌倉殿の13人」分裂する北条ファミリー、坂東武者の権力抗争…第26回放送「悲しむ前に」振り返り (3/7ページ)
さて、話を戻して我らが佐殿。政子や安達盛長(演:野末義弘)を除いて、ほとんど誰も悲しむどころか次の算段に大忙し。
荼毘に付される頼朝に合掌しながら、頭の中は権力抗争の段取り……いつの時代も、跡目争いの泥沼ぶりは変わりませんね。
そんな中だからこそ、心から頼朝を愛していた政子の献身的な姿が美しく映え、視聴者の誰もが頼朝復活の奇跡を願ってしまいます。
臨終出家に際して髻から出て来た観音像。かつて比企尼(演:草笛光子)からもらい、強がって「捨てた」と言って平手打ちを喰らった観音像を、実はずっと大切に持っていたのでした。
観音様のご加護で、政子に見せてくれた最後の奇跡。「これは、何ですか」初めて出会った時と同じ献立、同じセリフ。
政子の喜んだ顔と言ったら。もう誰もが助からないことを分かっていながら「良かったね」と思った次の瞬間、すでに事切れていました。
この上げて落とす演出が実に巧み。心に一瞬の隙をつくってそこへ痛打を叩き込む脚本に、唸らされた視聴者も多いのではないでしょうか。
「あなたには無理」実衣に言った政子の真意は最愛の伴侶を喪う悲しみに耐える政子に対して、自分が次の御台所となることで頭がいっぱいだった実衣。
実衣「全成殿は、次の鎌倉殿になる覚悟をお決めになられました。父上も義母上も同じ考えです」
政子は「やめてちょうだい。まだ早いわ」と当然のリアクション。そりゃそうです。