鎌倉と朝廷の二重スパイ!?生田斗真が演じる源仲章の人違いエピソード【鎌倉殿の13人】 (4/6ページ)

Japaaan

ずっと鎌倉幕政に目を光らせ続けた広元。その目に涙が浮かぶ日が来ようとは……(イメージ)歌川国貞筆

「拙僧は成人してよりこの数十年、およそ泣いたことがございませなんだ。しかし御所(実朝)様のおそばへ寄ると、どうしても涙を禁じ得ませぬ。どうにも胸騒ぎが致します。かつて亡き右大将(頼朝)が東大寺供養の折、束帯の下に腹巻(はらまき。腹囲を防護する鎧)を着けられたように、御所様もそうなされませ」

【原文】覺阿成人之後。未知涙之浮顏面。而今奉昵近之處。落涙難禁。是非直也事。定可有子細歟。東大寺供養之日。任右大將軍御出之例。御束帶之下。可令着腹巻給云々。

「……ふむ。万一の備えは大切じゃな。いかがしよう」

実朝が諮問したところ、仲章はこれを却下します。

「いけません。大臣・大将ともあろう御方がそのようなことをなさった前例はございませぬ」

【原文】仲章朝臣申云。昇大臣大將之人未有其式云々。

「……左様か」

こうして実朝は仲章の進言に従って腹巻を着けずに参拝することとしました。

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