忠義一筋!人質時代から天下人まで、ずっと徳川家康を支え続けた天野康景・前編【どうする家康】 (6/8ページ)
徳川方は這々(ほうほう)の体で逃げ出しますが、武田勢は猛然と追撃してきます。
少しでも足止めしようと奮戦する康景は、少しでもよい敵を倒そうと金の馬鎧(文字通り、馬に装着する防具)をつけた騎馬武者と槍を交えました。
実力伯仲の死闘を演じていると、少し離れたところから武田方の者が弓で康景の背後に狙いをつけます。
「又五郎、背後から弓で狙われとるぞ!」
声をかけたのは仲間の内藤四郎左衛門正成(ないとう しろうざゑもんまさなり)。敵が逃げたお陰で康景は危機を脱しました。
ただし槍を交えていた騎馬武者との勝負もうやむやになり、頃合いと見た康景たちは家康の後を追って浜松城へ逃げ込みます。
「ここまで来れば、ひとまずは安心か……しかし、このままでは癪に障る。一矢報いてやりたいもんじゃのう」
後世の戒めとして、自らの醜態をあえて描かせた家康。作者不詳「徳川家康三方ヶ原戦役画像」
植村正勝と共に大手門を警護していた康景は、大久保忠世(おおくぼ ただよ)と共に夜襲を仕掛けました。
「……よし、かかれ!」
浜松城から北に1キロほどの犀ヶ崕(さいががけ)で武田の陣を襲撃。