「鎌倉殿の13人」ついに牧氏の変、くすぶる余燼…第38回「時を継ぐ者」予習 (3/6ページ)

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「嫌だね、他を当たってくれ」小山朝政の意外な反応

時は元久2年(1205年)8月7日。北坂東の豪族・宇都宮頼綱に謀叛が発覚。頼綱は時政の娘婿であり、義時らへの報復として鎌倉へ攻め寄せてくるとの噂が立ちました。

「左衛門尉(小山朝政。演:中村敦)を呼べ!」

「……如何用で」

「近ごろ弥三郎(頼綱)が謀叛を企んでおると言う。そこでそなたに鎮圧を命じる」

命令を受けた朝政でしたが、彼はこれを断ります。

「お断り申す」小山朝政と弟・結城朝光。歌川国芳筆

「弥三郎とは義兄弟でしてね。せっかくの名誉ながら、骨肉の争いはご免こうむりたいモンです。どうか他を当たって下さい。ただ誤解して欲しくないのは、仮に弥三郎が謀叛を企んでいたとしても、これに加勢はしません。万が一攻め込んできたら、それがしは鎌倉殿を全力でお守りしましょう」

【吾妻鏡】朝政申して云わく「頼綱は叔家の好あり。たとい厳命に応じ、その昵を変ずると言えども、たちまち追討使を奉るは芳情なからんや。早く他人に仰せらるべきか。ただし朝政叛逆に与同せず。防戦においては、筋力を尽くすべき」のよし、これを辞し申す。

※『吾妻鏡』元久2年(1205年)8月7日条より読み下し。

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