モハメド・アリ、ウィレム・ルスカ、ドン・フライ…燃える闘魂アントニオ猪木「世紀の7大デスマッチ」驚愕の真相 (3/7ページ)

日刊大衆

僕も長州力と戦ったときに、猪木さんの気持ちが分かった気がします」

■ミュンヘン五輪の柔道金メダリストと最初の異種格闘技戦

 一方、猪木にとって最初の異種格闘技戦は、アリ戦の約4か月前に実現している。相手は、ミュンヘン五輪の柔道無差別級金メダリストであるウィレム・ルスカ。仕掛けたのは、やはり新間氏だった。

「アマレスの福田富昭さんにルスカを紹介されたんですが、すでにアントン・ヘーシンクが全日本プロレスでプロレスラーとしてデビューしていた。それで、東京スポーツの桜井康雄さんと『ゴング』の竹内宏介さんと話して、小説『姿三四郎』で、主人公がボクサーと試合をしたような感じの“異種格闘技戦”でいこうと決めたんです」(前出の新間氏)

 来日したルスカは、恐ろしいほどの柔道の手練れだったという。

「講道館で山下泰裕と乱取りしたら、ルスカが2本取ってしまったんです。その後、ルスカは講道館で練習することができなくなりました」(前同)

 藤波も、ルスカと向かい合ったことがあるという。

「投げられまいと腰を落とすんだけど、引く力が強くて、気づいたらリングに叩きつけられていましたね」

 一方の猪木は、「柔道なんて屁みたいなもんだ」と自信たっぷりだったという。

「猪木さんの言葉を“柔道日本一”だった坂口さんに伝えたら“納得いかない”と、2人で柔道の練習をすることになったんです。練習では、坂口さんが猪木さんを投げまくった。猪木さんが下から“坂口、来い!”と挑発すると、坂口さんは袈裟固めで動けなくして、こちらを見てウインクしたんです(笑)」(新間氏)

 76年2月6日、日本武道館で猪木VSルスカ戦のゴングが鳴った。試合開始早々、ルスカは払腰で猪木を何度も投げ、寝技で追い込む。猪木はナックルパートで逆襲すると、倒れたルスカの頭に容赦なく蹴りを連発する。

 怒りに震えたルスカが柔道着を脱ぎ捨てる。紅潮した上半身は、まさに“赤鬼”そのものだった。

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