「どうする家康」織田・徳川の同盟、藤吉郎の尻、氏真のゲスっぷり…第4回放送「清州でどうする!」振り返り (6/8ページ)
その娘にこんな仕打ちをすれば、さすがに関口氏純(演:渡部篤郎)も黙ってはいなかったでしょう。もし事実であれば。
もちろん諸々フィクションで、氏真がそんなゲスな振る舞いに及んだ史料はありません(近年の研究で発見された、とかなら別ですが)。
一族のために氏真の寝所へ赴きながら、これ見よがしに(第一回放送で元信があげた)木彫りの兎を持っていたことで、火に油を注いでしまった瀬名。
氏真は脇差で瀬名の指を切り、血文字で「たすけて せな」……あえて仮名遣いにはツッコみません。これは視聴者への配慮というものです。
また駿府から清州へ運ぶまでの間に血が乾いて変色しないのか、などとも言いません。やっぱり血は鮮やかに赤い方が怖いですからね。
きっと家臣の誰かが気を利かせて、赤い染料でも上塗りしたのでしょう。でも、脅迫したいならもう一押し足りない感じ。
こういう時は耳か鼻を切り落として書状と一緒に送りつけるのが効果的。でないと血が本当に瀬名のものか、リアリティが出ません(ドラマ的にNGなら、髪をバッサリ切って添えるとゲス感が高まります)。
しかしこんなわざとらしい手口で動揺するくらいなら、最初から「たまたま勝っただけ」の(将来的な安定性に欠ける)織田に寝返るべきではありません。
罠じゃないの?と疑ってかかるまでもなく、一笑のもとに破り捨てるくらいのメンタルでないと、たちまち詐欺の餌食です。