武田の騎馬軍団は存在しなかったってホント?戦場で馬に乗るメリット・デメリットを考察【どうする家康】 (4/6ページ)

Japaaan

侍の頭を仕つらん者は

馬上で槍を奮うのは大変だが、それを乗り越えてこそ敵を圧倒できる。歌川国芳「太平記英勇傳 合郷基左ェ門久盈」

先ほど宣教師の記録に登場した「馬から下りて戦った武士たち」だって、馬術に長けていたならば(もちろん地形的な条件などもあるでしょうが)、馬に乗ったまま戦ったでしょう。

「侍の頭を仕つらん者は馬より下りて鑓を合せ、高名すること多くはあるまじ。馬の上にて下知を致し、そのまゝ勝負をせんならば、片手綱を達者に覚えてこそ」

※『甲陽軍鑑』品第六「信玄公御時代大将衆の事」

【意訳】将たる者が馬から下りては、大した槍働きもできぬ。馬上から兵に下知し、自身も戦うためにこそ、片手で手綱を操る稽古をしておるのだ(正木弥九郎時茂の発言)。

だから武田の猛将・山県昌景(やまがた まさかげ)は、武士が心得るべき「武芸四門(弓術・鉄砲・兵法・馬術)」その中でも、まず馬術の鍛錬を勧めたのでした。

……馬を最前に習ふは、馬と申もの、軍場にて何にたる大身も、代りを立て人を頼みて乗らぬなり。

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