「どうする家康」殿は、きっと大丈夫。信玄は既に……?第18回放送「真・三方ヶ原合戦」振り返り (7/10ページ)

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※『東照宮御実紀附録』巻二「家康帰濱令開放」

劇中では酒井忠次(演:大森南朋)の発案となっていた三十六計「空城の計」。説明があった通り、あえて城門を開け放って篝火をたき、いかにも「罠です感」を演出して敵をためらわせる捨て身の奇策です。

信玄はお見通しでしたが、若き武田勝頼(演:眞栄田郷敦)は用心のために引き返してきました。妥当な判断ではないでしょうか。あるいは物見として一部隊を派遣してもよかったですね。

なお『徳川実紀』によると城門に迫ったのは山県昌景(演:橋本さとし)と馬場信房(ばば のぶふさ。美濃守信春)の両名でした。

……暮がけに甲州の馬場信房。山縣昌景城下までせめ来たりしが。御門の明しを見て昌景は。城兵よくよく狼狽せしと見えて門とづるいとまなしと見ゆ。速に攻入むといふ。信房これを制して。徳川殿は海道一とよばるゝほどの名将なれば。いかなる計策あらんも計りがたし。卒爾の事なせそとて遅々する内に。鳥居元忠。渡辺守綱打ていでければ。二人恐怖して引返しけり。……

※『東照宮御実紀附録』巻二「家康帰濱令開放」

血気に逸って突入を図る山県を馬場が諫め、様子をうかがっている内に城内から鳥居元忠(演:音尾琢真)と渡辺守綱(演:木村昴)が飛び出してきました。

「ホラ見ろ、やっぱり罠だ!」

慌てて兵を退いた武田の両将。更にその夜、腹の虫が収まらない大久保忠世(演:小手伸也)らが犀ヶ崖の武田陣中へ奇襲を決行。一矢報いたということです。

……その夜味方犀が崖の敵の陣におしよせ鉄砲打かけしかば。武田勢大に狼狽し。さすがの信玄勝ても恐るべき敵なりとて。軍をまとめて引きとりしとぞ。

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