それって「虫垂炎」の症状かも? 医師による医療現場からのアドバイス (1/2ページ)
虫垂炎は、いわゆる「盲腸」という病気だ。
放置しておくと命に関わる場合もあり注意が必要だが、なかなか気づきにくいことがある。
梅雨の時期がくると、患者数が増える印象がある虫垂炎について解説する。
虫垂とは…虫垂とは、小腸と大腸の境界あたりにあり、細長く管状に突出した臓器で、腹部の右下にある。
虫垂炎は、この臓器に炎症が起きることで発症する。
10〜20代に多い病気だが、最近は中年以上の方も増えている。
高齢者もかかることが多いため注意が必要だ。
原因は、硬い便が虫垂の根元に詰まることや、がんによって発症する場合もある。
予防方法はないため、早期に発見することが大切な病気だ。
初期症状はみぞおちの痛み虫垂炎が発症すると、まずは腹部の上側がなんとなく痛み、吐き気が出ることが多い。
そして数時間〜1日後ぐらいに、痛みが腹部の右下に移動していくのだ。
この段階で、熱が出てくることも多い。
痛みが出るのは、初めは虫垂がある部位ではなく、移動していくのが特徴的だ。
もちろん、はじめから右下腹部が痛い場合もある。
便秘との違いは?虫垂炎と便秘との違いは、まずは何時間経過しても痛みが続くことである。
また、便秘であれば基本的に熱は出ない。