ヨーロッパウナギはすべてバミューダトライアングルから来ている。だが誰もそれらを見たことがない (3/6ページ)
より若いウナギがいる場所を順に見つけていって、最終的にバミューダトライアングルでもっとも若いウナギを発見したことから、彼らがサルガッソー海で産卵すると判断したのだ。
しかし、サルガッソー海でウナギが産卵しているという直接的な証拠を見つけることは誰もできなかった。
研究者たちは、追跡装置を使ってウナギの足跡を追いかけようとしたが、不思議なことにいつもウナギにまかれてしまった。
21世紀になってようやく衛星追跡装置によってヨーロッパウナギをサルガッソー海までずっと追いかけることができた。それなのに、ここでウナギの成体を実際に見た者は誰もいない
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ウナギの子孫たちは、たとえ一度も行ったことがなくても、繁殖地に戻る方法を知
っている / image credit:Salvor Gissurardottir/CC BY-SA 2.5・謎に包まれているウナギの生態
ウナギの繁殖方法とその場所については、古代ギリシアの哲学者、アリストテレスもオーストリアの心理学者、ジークムント・フロイトも頭を悩ませてきた。フロイトは若い頃、ウナギの生殖器官の解剖学を研究していたそうだ。
フィンチ氏のポストにあるように、100年前、ヨハネス・シュミットの調査で、ウナギの産卵場所が西大西洋の西経65度から48度の範囲に位置するサルガッソー海に絞られた。
孵化したばかりの幼体ウナギが発見されたのはここだけだったからだ。
しかし、シュミット氏の研究成果が発表されてから数十年間、ウナギの成体や卵を観察することができた者は誰もいなかった。それなら産卵場所はいったいどこにあるのだろう?
1970年代以降、研究者たちは回遊するウナギにタグをつけようとしてきたが、これが実現したのは、この10~15年の間にポップアップ・衛星アーカイブタグ(PSATs)が開発されてからのことだ。