梅雨のメンタル不調は「光」との付き合い方がカギ (1/3ページ)
爽やかな季節も束の間、ジメジメとした梅雨の季節がやってきます。雨が続く梅雨の時期は気分が落ち込みがちですが、それは大人も子どもも同じこと。憂鬱な季節、子どもたちが学校へ行きしぶってしまうのを防ぐにはどうしたら良いのでしょうか。
今回は、不登校診療を専門とする不登校/こどもと大人の漢方・心療内科出雲いいじまクリニック(島根県出雲市)院長・飯島慶郎に解説していただきました。
—梅雨の時期は心身のバランスを崩しやすく「うつになりやすい季節」などとも言われます。これは一体なぜなのでしょう。
飯島院長
個人的な経験としても、雨が続く梅雨時期というのは、憂鬱な気分になりやすいものです。このあたりについて医学的になにか根拠を示しているものはないかと、国内外の論文を検索してみました。しかし、秋から冬にかけてうつ病が増加するという報告は比較的目にしますが、梅雨においてうつ病が増加するという報告はほとんど見当たりませんでした。梅雨は日本特有の気象で、気候の異なる海外ではまったく問題にならないのかもしれません。
一方で「日照不足」という観点からは説明できそうです。日照時間の不足がうつ病のリスクになりうることや、豊富に日光を浴びることがうつ病の回復を促進することなどについては、多くの根拠論文が見当たりました。また、日照は脳内伝達物質であるセロトニンやメラトニンの分泌と大きく関わると言われます。一般にセロトニンはうつ気分や不安と大きく関わり、メラトニンは良好な睡眠を取るために重要とされています。
冬から春にかけて順調に日照時間が伸びていくのに適応していた身体にとって、急激に日照が落ち込む梅雨は、強い「落差」として気分や睡眠に悪影響を与えるのではないかと推察されます。うつ病の発症が秋から冬にかけて多いことも、日照時間が減ることと大きく関連するとされています。おそらく、梅雨のない諸外国ではうつ病の増加は秋冬だけ、梅雨という日照不足にさらされる日本においてはこの時期にもうつが増えるということなのかもしれません。
ー梅雨の時期には子どもたちもメンタル不調を起こしやすいのでしょうか。