最も保存状態の良い三葉虫の化石が発見され、体の構造が明らかに (2/5ページ)
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一般的な三葉虫の化石 / image credit:John Paterson・触覚や脚などが残された保存状態の良い化石を発見
その一方、触角や脚のような、もっと柔らかい部分の化石は滅多に見つからない。運良く見つかったとしても、保存状態が悪く、はっきりしないことが多い。
ところが、最近の研究によると、モロッコで非常に保存状態の良い三葉虫の化石が発見されたと報告されている。
そこには触角や歩脚はおろか、口の構造や消化器系全体までもが立体的に残されていたという。
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背(左)と腹(右)から見たProtolenus (Hupeolenus) sp.の復元図。触角や歩脚などの軟組織構造も含まれている/ image credit:Arnaud Mazurier / John Paterson /・火山灰に埋もれていたため、完璧に保存されていた
その三葉虫の化石はカンブリア紀(約5億900万年前)のもので、”古生物のポンペイ”とでもいうべきものだ。
79年に噴火したポンペイのヴェスヴィオ火山から発生した火砕流は、街を住民ごと一瞬にして生き埋めにし、その悲劇の様子をまるで立体的な写真のように記録した。今回の化石にもこれと同じようなことが起きたのだ。
その当時発生した爆発的な噴火もまた、高速の火山灰雲を発生させ、海の広範囲をあっという間におおいつくした。