遊びせむとや…実に業が深い後白河院がまとめた平安時代の今様集『梁塵秘抄』の歌を紹介! (2/7ページ)
(一七)博打の好むもの 平骰子(ひょうさい) 鉄骰子(かなさい) 四三骰子(しそうさい)
それをば誰をか打ち得たる 文三(もんさん) 刑三(ぎょうさん) 月々清次とか※『梁塵秘抄』巻第一
【意訳】博打打ちは平骰子と鉄骰子と四三骰子を好む。
骰子博打の名人と言えば、文三こと文三大夫定成(もんさんたいふの さだなり)と、刑三こと別当刑部佐頼(べっとうぎょうぶの すけより)。そして月々清次(つきづきせいじ)などが挙げられるだろう。
……平骰子と鉄骰子については不明。サイコロ博打の一種なのか、あるいはイカサマ用のサイコロでしょうか。
四三骰子とは、サイコロを2つ振って4と3の目が出た状態。よほど有利な目だったようです。
かつて後一条天皇が側近に「四三の目が出たら五位(位階)を授ける」と宣言。果たして側近が四三の目を出したため、五位を与えられた故事があります(『下学集』)。
続く人名(二つ名)は当時有名だった博打打ちたち(『二中歴』)。それぞれのエピソードも興味深いですね。
極楽浄土は意外と近くに(一七五)極楽浄土は一所(ひとところ) 勤めなければ程通遠し
われらが心の愚かにて 近きを遠しと思ふなり※『梁塵秘抄』巻第二
【意訳】極楽浄土は一箇所にしかない。だから日頃から精進しなければ、とても達することはできない。
