遊びせむとや…実に業が深い後白河院がまとめた平安時代の今様集『梁塵秘抄』の歌を紹介! (4/7ページ)
熊野詣での最短ルートは?
(二五六)熊野へ参るには 紀路と伊勢路のどれ近し どれ遠し
広大慈悲の道なれば 紀路も伊勢路も遠からず※『梁塵秘抄』巻第二
【意訳】熊野詣での道のりは、紀州ルートと伊勢ルートのどちらが近いだろうか?遠いだろうか?
仏の救いを求める道なのだから、どちらから行っても遠くはなかろう。
……いやいや、どちらも遠く険しいでしょう。という話ではなく、やはり「最初から遠いと諦めないで進んで行けば、必ず到達できる」という教えです。
紀州がよいか伊勢がよいかなど考えず、まずはゆくのだ。そんな心意気が伝わりますね。ませんか?
愛でたき舞、をかしき舞
(三三○)よくよくめでたく舞うものは 巫(こうなぎ) 小楢葉 車の筒(どう)とかや やちくま
侏儒舞(ひきまい) 手傀儡(てくぐつ) 花の園には蝶 小鳥※『梁塵秘抄』巻第二
【意訳】愛でたくなる舞と言えば、巫女と小楢の葉、車の筒に「やちくま」であろう。
また侏儒舞に手傀儡、花園に舞う蝶や小鳥も愛でたくなるものだ。
(三三一)をかしく舞ふものは 巫 小楢葉 車の筒とかや 平等院なる水車 囃せば舞ひ出づる蟷螂(いぼうじり) 蝸牛(かたつむり)
※『梁塵秘抄』巻第二
【意訳】趣き深く舞うものと言えば、巫女と小楢の葉、車の筒。