大河『べらぼう』鳥山検校と五代目瀬川(小芝風花)の悲惨なその後…咲くも散りゆく4本の徒花【前編】 (2/9ページ)
恋を隠す遊女と恋を去勢された男に咲く徒花
五代目瀬川の花魁道中(NHK大河ドラマ「べらぼう」公式サイトより)
1本目は、主人公・蔦重(横浜流星)と瀬川(旧・花の井)の間に咲いた徒花です。
幼い頃から蔦重を想い続けてきた瀬川は、彼が作った吉原細見『籬の花(まがきのはな)』をヒットさせるため松葉屋・五代目瀬川の名跡を襲名、お披露目の花魁道中を行いました。
本が売れて吉原に訪れる客は激増、それに伴い瀬川の指名は増え、休みもないまま客を取らされ続け、疲弊していきます。
体を張り支えてくれる瀬川の想いに、あまりもの鈍感な蔦重。腹を立てた人は多かったようです。けれども「女郎に手を出してはならぬ」と仕込まれて育った蔦重は、遊女に恋心を抱かぬよう精神的な去勢をされてきたようなもの。あっけらかんと「女を好きになったことがない」と語る蔦重には痛々しさすら感じます。