大河『べらぼう』鳥山検校と五代目瀬川(小芝風花)の悲惨なその後…咲くも散りゆく4本の徒花【前編】 (4/9ページ)
けれどもストレートに「おまえが好きだ!」と切り出せず、まずはビジネス絡みで「おまえがいなくなれば吉原から客が離れる」から身請け話は断れと言い、瀬川に「自分勝手過ぎる」と責められます。当然でしょう。
自分を責める瀬川に慌てて焦ったのでしょうか。さらに「鳥山は悪どい金儲けをする人間だ」「この世のヒルみてえな連中だぞ!」と激しく罵倒してしまいます。
その言葉に、去ろうとしながら思わず振り返った瀬川は「あんただってわっちに吸い付くヒルじゃないか。同じヒルなら、まだよそ様に吸い付いてくれる方が!」と、怒り・哀しみ・絶望などさまざまな感情が籠った言葉を放ったのでした。
蔦重は、ようやく素直に涙ながらに「俺が幸せにしたい」と心情を吐露し懇願します。その言葉に心を動かされた瀬川は、彼と一緒になることを決意し、身請け話を断るのでした。
元遊女だったからこそ悲惨な未来を見通せた女将ところが、海千山千の楼閣の女房、いね(水野美紀)は「瀬川と蔦重が何やら企てた」と察知します。二人の計画を阻止するために、瀬川に一晩に5人もの客を取らせるという無理を強要。昼間から客の相手をさせ、行為中の姿を覗かせあのときの「声」を蔦重を呼び寄せてわざと聞かせます。
吉原育ちの蔦重は聞き慣れた「声」のはず。けれども瀬川に惚れていることを自覚した後なので衝撃を受けます。遊女である限り客の相手をさせられ続ける現実を突きつけられたのです。