全文読まなきゃ勿体ない!伝説の海軍参謀・秋山真之の文才が光る「聯合艦隊解散之辞」の現代語訳を紹介【坂の上の雲】 (5/7ページ)
明治三十八年十二月二十一日 聯合艦隊司令長官 東郷平八郎
「聯合艦隊解散之辞」現代語訳
20ヶ月にわたる征伐戦争は既に過去のこととなり、我が連合艦隊は今やその任務を完了し、ここに解散することとなった。
しかし我ら海軍軍人の責務は、連合艦隊の解散によって軽減されるものではない。
今回の戦争で収めた成果を永遠に活かし、なおますます日本の国運を盛んに保つために支えるためには、平時であろうと戦時であろうと、まずは日本の防衛最前線に立つ海軍が武力を発揮して領海を守り、ひとたび有事が起これば即座に応じる覚悟が必要である。
武力とは単に軍艦や兵器など形あるハード面のみではなく、それらを活用する無形の実力つまりスキルや経験などソフト面こそ重要である。
百発百中の大砲1門は、百発一中(100発撃ってようやく一発当たる)の大砲100門に対抗できることを知っているならば、我ら軍人はソフト面の武力(を養う訓練)を重視しない訳にはいかない。
今回我が海軍がバルチック艦隊に勝利できたのは、もちろん天皇陛下の御威光によるところが大きい。しかし平素からの訓練がその御威光を最大限に活かし、戦果に結びつけたのである。
過去の教訓から未来を推し量るのであれば、遠からずまた戦争が始まるのであるから、ひとたび戦争が終わったからと言って気を抜く訳にはいかない。