『べらぼう』差別に挑む蔦重の覚悟!「本」への想いが魂でつながった蔦重とていの心情を考察【後編】 (5/8ページ)
んな本に出会えたら人は思うさ『あぁ、今日はついてた』って」
「本屋ってなぁ、ずいぶんと人につきを与えられる商いだと俺ゃ思うけどね」
という、セリフと同じ……と、誰もが思ったのではないでしょうか。「同じじゃねえかよ」と呟く蔦重。ていの口から、源内と蔦重と同じ考えが紡ぎ出されるシーンは感動的でした。
そして、彼女が欲しいものはたったひとつ。「本屋」という仕事だと気が付きます。けれども、その本屋も本も手放さなければならず「私は何のために生きているのか」と呟いた言葉を蔦重が捨て置くはずはないでしょう。
黍団子をふるまう桃太郎とお供の雉・犬・猿。―山東京伝(北尾政演)著『絵本宝七種』(蔦屋重三郎刊、1804年)より。
そして、亡八らとともに、日本橋の本屋達とていとの打ち合わせの場に乗り込みます。亡八らは丸屋の借金の証文をかき集めて、「俺たちにも店の権利がある」と主張しますが、鶴屋(風間俊介)から「証文ならこちらも持っている。しかし私たちはそういうことをやらない」と反撃されてしまいまうのでした。
そこで、冒頭の「どうです、女将さん、この際一緒に本屋をやりませんか?」……のセリフがでてくるのです。
ていが丸屋を続けたいと願っていることを知り、それなら「自分と組めば貴女の願いは叶うし、俺の夢も叶う」というプロデューサーらしいwinwinな考え方です。