『べらぼう』胸が詰まる“桜”の演出…田沼意知と誰袖の幸せな桜、悲劇を招いた佐野の枯れ桜【前編】 (3/8ページ)
さらに、田沼家の評判悪化により誰袖の身請け話が流れそうなことを心配する蔦重は「どうか誰袖花魁を身請けしてやってはいただけませんか? 」と意知に頭を下げるのでした。
吉原の内情を嫌というほど目にしてきた蔦重。花魁は、身請けが無くなればずっと体を売り続けなければならない仕事です。一緒になろうと決意した瀬川花魁(小芝風花)が、客をとっている真っ最中の姿を見させられた過去は忘れられないでしょう。
誰袖は、少女時代から知っている吉原の仲間です。身請け話が流れてしまうのはあまりにも不憫と胸を痛めたと思います。
瀬川に約束した “吉原の女郎の夢”を忘れてない蔦重
以前、蔦重が「吉原の女郎たち皆にいい身請け話がきて、この大門を出ていける日が来る。そういうところにしたい」と、“夢”を語っていたのを思い出す場面でした。
最近は、長羽織など上等な着物を着こなし、妻のてい(橋本愛)と結ばれて、日本橋の旦那衆にも認められ……と、すっかり貫禄が出てきて「日本橋の旦那」ぶりが板についてきた蔦重。
若い頃の元気な江戸っ子ぶり思い出すと、ちょっと寂しい感じもしていましたが、やはり気持ちは“吉原者”でした。