『べらぼう』胸が詰まる“桜”の演出…田沼意知と誰袖の幸せな桜、悲劇を招いた佐野の枯れ桜【前編】 (7/8ページ)
けれども、トップクラスの花魁とは言えども、実はそういうキャラを演じ吉原の勤めを耐え忍んできたのだなと思うと、改めて吉原という一見華やかな場所が、いかに女性にとって“苦界”であるかということを感じます。
心の中に「間夫」さえいれば生きていけるという腹を括って生きてきた瀬川とは異なり、誰袖は、「男前」にこだわることで自分をささえ吉原を生きてきたのですね。
そんな、彼女を本にしたいという蔦重。「幸せをつかんだ花魁のストーリーは吉原で生きていく女性たちの励みになる」と。
一番右側が松葉屋の瀬川花魁「青楼美人合姿鏡」北尾重政・勝川春章筆
これぞ、瀬川と蔦重の二人が見る“夢”。
「吉原を、女郎がいい思い出、いっぺぇ持って大門を出て行けるとこ」そんな場所にすると話していたことを思い出します。
身請けされ吉原を出ていく瀬川に贈った本が『青楼美人合姿鏡』でした。