『べらぼう』 ”エンタメの奇跡”で暴動が収束も…新之助の死に苦しむ蔦重を救い出した歌麿【後編】 (2/7ページ)
「俺は世を明るくする男を守るために生まれてきた」新之助の最期の言葉
匕首で刺されただけなら、新之助の命は助かったはず。けれども匕首には毒が塗られていました。医者に連れてくために、蔦重が肩を貸して歩いていましたが、しだいに歩けなくなっていきます。
以前、駆け落ちが失敗したときに切腹しようと腹に刃を当てるも「痛っ!」となっていた、ちょっと情けない新之助が、なんの躊躇もなく蔦重をかばうために匕首の前に身を投げ出すとは。なんとしても「蔦重を守りたい」の一心の行動でしょう。
「俺は何のために生まれてきたのか分からぬ男だった」と息も絶え絶えに話す新之助。
「貧乏侍の三男に生まれ、大した才能もなく、妻子も守れなかった」と。
けれども「そんな自分が最後にできたこと。蔦重を守れて良かった…俺は世を明るくする男を守るために生まれてきた…」という最後の言葉は、本当に心の底からの言葉でしょう。息を引き取る間際、微笑みが浮かんでいました。