『べらぼう』書をもって世に抗う!ふんどし野郎(松平定信)の締め付けに抵抗する蔦重の戦い【後編】 (3/10ページ)
政権に喧嘩を売ることになる蔦重の無謀とも言える覚悟に驚いたのもあるでしょう。けれども、「蔦重という人間はこういう人だった」と、日本橋に火山灰が降ったときに街を救った、彼の行動力に惹かれたことも改めて思い出したのではないでしょうか。
松平をおちょくる黄表紙と倹約なんかクソ食らえな豪華本チーム蔦重に、力を貸して欲しいと頭を下げる蔦重の作戦は2つ。
わざと田沼政治を批判して松平の今の政治をも褒めあげることで、「一見、リスペクトしているように見せかけて、実はおちょくる」という内容の黄表紙本を出すこと。
意次に「書を持って抗う。そのためには田沼様を貶める思う」と断りを入れたのはこれが狙いだったのです。もちろん、意次もその狙いにピンときていたのでしょう。
「ふんどし野郎は、自分のいい噂を金払って提灯記事を書かせるようなやつだ。田沼様を叩くような内容なら見逃すのでは」と言います。
そして、もうひとつは歌麿(染谷将太)が「やっと自分の絵が描けた」と持ってきた植物や虫の絵です。それを、質素倹約ムードに反抗するべく、思いっきり贅沢な仕立てにして、狂歌を付けた豪華狂歌絵本にすると宣言します。