なぜ伊勢神宮が「日本人の総氏神」と称され別格扱いされるのか?——神社と神様の素朴な疑問【前編】 (5/6ページ)
そのため、天皇家と一般の日本人とは本質的に無関係であると受け止められがちです。
ところが、この天皇家の長い歴史と、島国という閉ざされた日本の地政学的条件が相まって、天皇家と日本人は、世界的にも例を見ないほど密接な関係を築いてきたと考えられます。
歴史好きの方であれば、「源平藤橘」という言葉をご存じでしょう。これは、源氏・平氏・藤原氏・橘氏の四姓を指し、このうち源氏・平氏・橘氏はいずれも天皇を祖とする家柄です。また藤原氏は、天皇家の外戚として、長い歴史の中で政治的権力を確立してきました。
この「源平藤橘」は、やがて数多くの家に枝分かれしていきます。たとえば源氏には、足利氏・新田氏・佐々木氏などがあり、戦国武将として名高い真田氏も、れっきとした源氏の一族です。平氏にも熊谷氏や北条氏、織田氏などが存在し、さらに藤原氏に至っては、藤田氏・藤村氏・藤本氏など、例を挙げればキリがありません。
このように考えると、天皇家と多くの日本人との間には、濃淡の差こそあれ、どこかで血のつながりがあると捉えることができるでしょう。