「翻訳ソフト」と「⽇本で⽣きるためのインフラ」は、別の技術である (2/8ページ)
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2. 場面ごとの専門用語の違い
医療現場における「加号(当日追加診察)」、入管における「在留更新(在留期間更新許可申請)」など、各場面で慣用化された正式表現に対し、Google翻訳は字義通りに直訳する傾向が観察されました。
例(医療場面): 「能不能加号?」をGoogle翻訳は「診察予約リストに追加していただけますか?」と訳しましたが、受付では即座に理解することが困難です。
TransHeroは「予約外で診察していただくことは可能でしょうか?」と、現場で一般的に使われる表現を選択しました。
3. 関係性に応じた敬語の取り扱い
「老板,你的方案做得太烂了」(中国語におけるビジネス文脈の率直な指摘)に対し、Google翻訳は「ボス、あなたの計画はひどいです」と直訳しました。日本のビジネス文化において、ボスや上司に対する直接的批判は一般的に見られない内容です。
TransHeroは「社長、今回の提案ですが、このまま進めるのは難しいと思います。改善が必要ではないでしょうか」と、原文の指摘の意図を保ちつつ、日本のビジネス慣習に適合した表現に変換しました。
4. 医療場面における症状表現の精度
中国語の症状描写「胃总是隐隐作痛」(持続的な鈍痛)を、Google翻訳は「胃が少し痛むことがあり」(偶発的な軽痛)と訳出しました。症状の持続性が偶発性に転換されており、慢性胃炎・逆流性食道炎の疑いと、偶発的な胃部不快感では初期診断の方向性
が大きく異なるため、医療翻訳における正確性の重要性が浮き彫りになりました。