朝ドラ【風、薫る】フユは本当に嫌な先輩?実在モデル・吉村セイは若き看護婦を導き慕われた“人格者”だった (3/8ページ)

Japaaan

養成所では「手術介助」を学ばなかった学生たち

りんの「心に触れる看護」で手術を決意した侯爵夫人・和泉千佳子(仲間由紀恵)の手術は無事終了。そこには、ベテラン看病婦・永田フユ(猫背椿)の手術介助の手際のよさもありました。

看護婦養成所から来た実習生 “ナース7”は、最新のナイチンゲール式の看護を学んでいますが、「手術介助」は学んでいないようです。

史実でも学んだのは、看病の要旨・薬餌用法・包帯術・病褥用器具扱法・患者運搬法・患者拭洗及浴方・消毒方・汚物扱い方・死体扱い方の9種類。

医師の手術介助はカリキュラムには入っていません。実際に大病院でも手術時の器械出し(直接の介助)は、ベテラン看病婦が「OJT(現場で学ぶ)」という形で習得していたそうです。

ちなみに、明確に看護婦と手術専門の看護婦(オペ看)が分かれたのは、戦後の昭和20年〜30年ごろだったそう。当時は医療技術が高度になり手術件数も増えたことから、器械出し専門の技術に長けた「オペ看」の需要が高まったとか。そのため、専門領域として認められるようになったそうです。

実在の人物、吉村セイは後進の指導に熱心だった

ドラマの中の永田フユのモデルは、実在の人物「吉村セイ」という20年以上のキャリアを持つベテランの看病婦でした。

実際は、後進の指導にも熱心な人格者で、吉村セイは大関和ら見習いにも惜しみなく器械出しや大怪我の患者の応急処置など自分の知識やスキルを教え、母親のように慕われていたそう。

「やる気がなく仕事が雑な看病婦」ばかりを見て呆れていた大関和は、セイを見て「正式な看護を学んでいなくても、現場で経験を積みスキルを身に付けた熟練看病婦もいる」と知り、「養成所で学んだ自分たちこそが本物の看護婦」という思い上がりを恥じたそうです。

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