朝ドラ【風、薫る】フユは本当に嫌な先輩?実在モデル・吉村セイは若き看護婦を導き慕われた“人格者”だった (4/8ページ)
ドラマのフユは、登場からつっけんどんで感じが悪く、患者の対応もガサツで、“ナース7”をちょっと小馬鹿にしているような人物として、実際のセイとは異なるキャラに描かれています。これは、大関和が経験をした「先輩看病婦と後輩看護婦がお互いに助けあう」プロセスを描くために、設定したのかもしれません。
正しい知識を学んだトレインド・ナースと、数十年も現場で経験を積んだ年配の看病婦。まったく異なるようですが、どちらも「働く女性」。そして、「女中風情が」「金目当てで病人の世話をする賎業」と、世間や(時として家族にも)医師からさげずまれ差別を受けてきた……ということは共通しています。
頭に刻む「学問や知識」も身体で覚える「経験や体験」も両方、必要。
その両者が、お互いの偏見を捨て手を結ぶことで、日本の「看護」はより強靭なものになっていったのです。
トレインド・ナース見習いに対して、つっけんどんなフユ。NHK朝ドラ「風、薫る」公式サイトより
明治時代「看病婦は吉原のやり手婆さん」だったことも明治時代、軍が運営する病院では規則として「看病婦は40歳以上」と決められていたそう(若い娘だと男の患者が刺激を受けるため)。それで集まってきた看病婦たちの評判はよろしくなかったそうです。