朝ドラ『風、薫る』中村倫也演じる柳生藤次のモデルは誰?明治時代「衛生」に携わった伝説の医系技官の史実 (2/8ページ)
元気になってお礼の挨拶に来た柳生藤次(中村倫也)。(NHK「風、薫る」公式「X」より)
※現代では「看護師」ですが、ドラマの明治時代という背景に合わせて「看護婦」と表記しています。
差別で自分が安心したい……現代人に刺さる言葉避病院の廊下で寝込んでいた柳生藤次は、白いシャツにサスペンダー付きのズボンという洋装で、あきらかに着物姿の村人とは違う格好でした。
院内で差別されていた藤次を病室に移動させるヒロインたち。
直美が、はっきりと毅然とした口調で「院内での差別を決して認めない」と宣言したのは、本当にかっこよかったですね。
「人のせいにすることで、自分たちが安心したいのかもしれませんが」という辛辣な言葉は、部屋の中にいた患者たちの胸に刺さったようでした。
確かに言葉は手厳しいのですが、直美やりんたち“防疫”班が、感染症患者である自分たちを差別などせず、平等に扱い、身を粉にして世話をしてくれることは痛いほどわかっているはず。
そんな看護婦から発せられた言葉だけに、より感じ入るものがあったのではないでしょうか。
特効薬もなくいつ治るのかもわからず、避病院から出れず家族とも合えないままかもしれない。
そんな行き場のない不安や恐怖から、誰かのせいにして差別し気を楽にしたいという人間の心理は、130年ほど時を経た現代でも同じ……。