朝ドラ『風、薫る』中村倫也演じる柳生藤次のモデルは誰?明治時代「衛生」に携わった伝説の医系技官の史実 (8/8ページ)
虎列剌予防の諭解 1巻 明治13年 (京都大学貴重資料デジタルアーカイブ)https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00002603?page=33
看護の現場と社会全体のためのルールを作っていく役人と長與專齋や後藤新平以外にも、現地調査をする内務省衛生局には、名前を特定できないたくさんの技官や雇医なども多く関わっていたのではないでしょうか。
柳生藤次は、そのような伝染病と戦った人々を複合したキャラクターかもしれません。
ドラマでは自身が感染し、トレインドナースの存在の重要性を身をもって体験した柳生藤次。これからも続くであろう伝染病に人材・施設・物資などが不可欠であることを実感し、調達に奔走してくれるのでしょうか。
「風、薫る」の公式サイトの中村倫也さんのコメントの中には
演じる柳生という男は、「社会全体の利益」という視点をもたらす存在だと聞いています。共に「社会」というものを、もう一度見つめ直すきっかけになれれば嬉しく思います。
という言葉があります。
確かに、伝染病が拡大して死者が増えれば、産業や交通などさまざまな分野に支障をきたし、社会が回らなくなってしまいます。(そんな経験を数年前にしただけにリアルに感じます)
現代でも構図は全く同じですが、「現状を把握し将来を見据え規則やルールなどを作っていく内務省衛生局の役人」と、「患者と密に接する現場で仕事をする看護婦」のりんや直美たちとは、当然求める内容やスピードが違うことでしょう。
柳生藤次はりんや直美たち現場の看護婦と、どのように関わっていくのか。興味深く見守りたいと思います。
参考:
厚生労働省「伝説の医系技官」長與專齋・後藤新平
長崎大学薬学部「長与専斉 第三章近代薬学の定着期」
演虎列剌予防の諭解 1巻 内務省社寺局衛生局編
奥州市立後藤新平記念館「後藤新平略年譜」
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