朝ドラ『風、薫る』りんの「手」が佳枝(相田翔子)の心を解く…史実に残る“最善を尽くす”派出看護婦の心得とは (3/8ページ)
裕福な人から看護料をもらい貧乏な人は無料
大家直美のモデルである鈴木雅が、東京の本郷にて民間の『慈善看護婦会』(のちの東京看護婦会)を創設したのは明治24年(1892)。
派出看護会を立ち上げて、ドラマの中で描かれているように看護婦を派出する仕事を行い、明治29年(1896)には『東京看護婦講習所』を開いて派出看護婦の養成も行いました。
ドラマの中での直美は、以前から「金持ちしか病院にかかれない」「貧乏人は医者にも診てもらうお金がない」という現場に何度も遭遇しています。
そんな辛い経験が、彼女の中の「自分の看護を家庭に届けたい」という思いをふくらせませていったのでしょう。
直美が立ち上げた「恵風看護婦会」の名前は、父親代わりでもある吉江善作牧師(原田泰造)が名付けました。
恵風とは、「万物を成長させるめぐみの風」という意味。
「風、薫る」というドラマの名前にもリンクしますし、「貧しい人々に『看護の手』を届ける」という会の趣旨にもピッタリな、温かみと希望を感じる名前だと思います。