朝ドラ『風、薫る』迫る戦争の影…多江の決断と、歴史を変えた「篤志看護婦」たちの知られざる史実 (5/7ページ)
日清戦争後の『論功行賞』(功績を認めて評価し相応の褒賞を与える)では、日赤看護婦は叙勲の対象となり、「新しい女性の職場」として、看護婦の人気は高まっていったそうです。
思えば、「風、薫る」のドラマの当初、「トレインドナースにならないか」と大山捨松(多部未華子)に誘われたとき、りんの中には「病人の世話をしてお金をもらう賤業」という世間と同様の偏見がありました。
けれども、「自分の力で生活をしていきたい」と看護婦への道を選びましたね。
その後、見習いで働く大学病院では医師に軽く見られたり患者に「下女」呼ばわりされたり、さまざまな差別や偏見があることを体験。
大学病院を辞めて新潟の高田女学校の舎監に就いたときも、女学生たちに「なんで看護婦なんか」やっていたのかと、ナチュラルにディスられもしました。
けれども、りんや直美たちは、数年をかけて接する人々に「看護婦」という職業の大切さを少しづつ認識してもらうように努力し続けてきています。
まさか、人の体を傷つけ命を奪う戦争によって「看護婦」がいきなり有名な職業になってしまうとは……皮肉なものです。