なぜ海難事故を防げたのか? 沖縄土着の霊能者「ユタ」インタビュー (5/5ページ)

東京ブレイキングニュース

それにボクらは他人の未来は変えられないからね? さっきも言ったけど、最終的にはそのひとの努力とか、心がけ次第なんだから」

ーーところで、そんな消極的なユタ活動でもカミサマに怒られないんですか? もっと積極的に世の人を見てやれとか。

「今のところは何もないよ。怖い目にも遭ってないし。でも、もしカミサマにもっと大勢のひとを見てやれって怒られたら、その時は改めるよ(笑)」

 A氏との会話で印象に残っているのは、金儲けにまったく興味がない(むしろタブーと考えている)という点と、とにかく "カミサマ" という存在に対する恐れ(畏れ)が強いという点だった。ただ、A氏が何を指してカミサマと呼んでいるのかは最後まで解らなかった。おそらくA氏にとって、カミサマとは感覚として感じる 「常にそこにいるモノ」「常に自分を見ているモノ」なのだろう。

 最後に私見を述べさせていただくと、詐欺やインチキを嫌うあまり、非科学的な事象すべてを頭ごなしに全否定するのでは面白くない。このA氏のような特に害のない人物なのであれば、ひとまず認めてしまった方が心にアソビが出来て良いのではないかと思う。

 A氏は「1年間の内200日くらい大地震が起きると予言している預言者」などとは違い、これというモノが見えた時でもない限り何かを押し付けてくるタイプではない。そもそも自分から金銭を要求しないし、必要だと思わない限り何も言って来ない。ついでに言えば有名になりたい、TVに出たいといった野心もなさそうだ。そんな人物がまるで見て来たかのように海難事故を事細かに言い当てたのだから、よくいる下手な鉄砲を打ちまくって、たまたま当たった時だけ大騒ぎするタイプのインチキとは違うと考えるべきだろう。

 ユタや霊能者の類に依存し過ぎるのはよろしくないが、「人知の及ばないモノもある」という考えを頭の片隅に置いておく方が、自分自身の思い上がりを戒めることにもなるだろうし、かえって健全なのではないだろうか?

 ちなみに、私がA氏に将来のアドバイスをいただいた際に、特に強く言われたのはこのような内容だった。

「アンタはね、○○ちゃん(女房)に捨てられたり別れたりしたら、ホームレスやることになるよ。アンタがスケベ心を出して浮気して、愛想尽かされて出て行かれて、何も上手く行かなくなって、助けてくれるひともいなくなって、ダンボール抱えてホームレスになる道も見えてるから。 アンタが何とかやっていけてる理由は、○○ちゃんに守られてるからだってことを忘れちゃダメだよ」

 ここまで言っておいてなんだが、このユタはインチキに違いない。

Written by 荒井禎雄

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