【三沢光晴をめぐる証言vol.4】天龍源一郎インタビュー (4/6ページ)

日刊大衆

それによって「懐かしいけど、俺は外部からゲストとしてノアに来てるんだな」と割り切らなきゃいけない自分がいましたよ。

──でも6月の巡業中に久しぶりに札幌で飲んだんですよね。

天龍 昔みたいに三沢の頭をシェイクして酔っぱらわせたのを覚えてますよ(笑)。でも、その一方で「いつまでも回顧的になっている俺は切り替わらなきゃいけないな」って思い知らされたのも事実ですよ。「酒席でみんなが三沢光晴に気を遣ってるんだな」っていう感じでしたから。何かね、三沢光晴にジャイアント馬場を見た感じがしましたよ。

──05年11月5日の日本武道館で金沢の猛虎七番勝負第5戦以来、18年5カ月ぶりに一騎打ちが実現しましたが、あの試合は2人とも気負いが見られましたね。

天龍 あの時はね、一泡吹かせてやろうと思って闘ったんだけど、確かに気負いがあったね。それと同時に「重いなあ」って感じたんだよね。前はね、軽くて返し技が……フライパンの上でゴマを炒っているようにパンパン弾けて出てきたのが「打っても響かないな」っていうのがあったんだよね。「この野郎、俺とやってるから貫録決めてるのかな!?」っていう印象を受けましたよ。

──確かにあの試合は微妙にリズムが狂っていましたね。

天龍 三沢も「負けてなるか!」って気持ちが強かったと思うしね、何か澱んだ試合だったね。俺はもっと弾けた試合ができると思ったんだけど、意外とモチャっとした試合だったね。もっと吹っ切れてやらないといけなかったんだよね。何かね……お互いに背負い過ぎてたんだよね。今でも一番後悔が残る試合だよ。何なんだろうね……。

──よく天龍さんが言う「三沢は上手で武藤は巧い」という言葉は名言だと思っているんですが、改めてそれを解説すると?

天龍 三沢は汚いことを一切せずに正攻法の中で勝ちを見出す。武藤は臨機応変にいろんなことをやりながら勝利を導く。武藤は「武藤ならありかな」っていうこともやるけど、三沢は「それはないだろう」っていうことは絶対にしないで、綺麗なプロレスをやるんですよ。三沢はアマレスをやっていたバックボーンや馬場さんからの教えをそのままリングに表わす。

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