暇だからゾウ使いの免許を取りにチェンマイへ行ってみた (2/7ページ)

GOTRIP!

地図を私に見せながら、明らかに遠回りになるルートなのにカオサン⇒旅行代理店⇒ワットポーという順路を繰り返しペンでなぞっている。

「いや、私はここから寺院までストレートに行きたいんです」と何度言っても運転手は「旅行代理店に寄ってやる」と言ってきかない。この手口は何かの本で読んだことがあるぞ・・・!これは観光客を謎の旅行代理店に連れ込み、高額な旅行プランを無理やり組ませるタイプの詐欺に違いない。

詐欺だということに確固たる自信があったのだが、なんとなくその代理店とやらに連れて行ってもらうことにした。タイの詐欺がどのようにして行われるのか見ておきたいと思ったのだ。それに変なプランを組まされそうになったら断って帰れば済む話だ。日本人はノーと言えない人が多いが、私は違う。そう思ってトゥクトゥクに乗り込んだ。

そこは一見何の変哲もない普通の旅行代理店に見えた。看板にある「TRAVEL AGENCY」の文字は青と黄色で配色されておりポップな印象を受ける。

扉を開けると恰幅の良い中年男性が椅子にどっかりと座っていた。多分この代理店の店長なのだろう。色黒で目が据わっていて、何かに例えるとしたら意地の悪いヒポポタマスという感じだ。

「お客さん、タイは何日目ですか?」「●●にはもう行きましたか?」

流暢な日本語で語り掛けてくる。日本人の奥さんと一緒に千葉県に住んでいたことがあると言うが、本当かどうかは分からない。

「象使いの免許を取りたいんです」

私が開口一番そういうとヒポポおじさんは思いっきり「は?」という顔をし、「ゾウに乗りたいんなら、このコースがおススメ」と言っておもむろにパンフレットをガサゴソ取り出した。何千円、何万円もするツアーを次々と紹介してくる。

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