モノクロな世界の中の、カラフルな世界。色覚異常の男性が挫折、苦悩、うつ病の果てに見つけた美しい世界とは・・・・・・ (3/8ページ)
まあ要するに、赤の隣にあって赤よりも強いものは、経験上茶色か緑に違いない、みたいなことだ。
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色との上手い付き合い方も身についていった筆者だが、この付き合い方には自己嫌悪や不安も見え隠れするようだ。
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(以下、転載元ストーリーより一部転載)
のだめカンタービレという漫画で、イケてないオーボエ奏者を「green」と呼ぶシーンがあった。
緑はフランス語で暗い人を表す言葉らしい。
それ以来、潜在意識で緑という色は何となく受け付けなくなってしまった。
今思えば、緑色の服は一着も持っていない。
何が言いたいかというと、色に関して言えば、僕の審美眼は所詮、他人の審美眼の受け売りなのだ。
自分の持つ考えが何らかの外的要因によってねじ曲げられてしまうのが、僕はとにかく嫌いだ。
だから、「白とピンクは可愛い」とか「男はモノトーンが無難」だとか、僕とは全く異なる美的感覚を持った人達が決めたルールを捕虜の如く受け入れることしかできないのは、冷静に考えるとぞっとする。
ピンク色だと言われたら可愛いと思ってしまうし、グレーだと言われたらちょっとクールだと思ってしまう。
僕にとってピンクとグレーは同じ色なのに。
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女の子が真っ黒なレザーパンツと革ジャンに身を包んで「ふわふわで可愛い」と言われたり、男の子がフリルの付いたピンクのドレスを着て「バッチリ決まっててかっこいい」と言われたって、周りがそういうのであれば全く不自然ではない。
極論を言えば、明日から空が真っ赤になって、太陽が青くなって、人間の肌の色が紫になったって、人々が混乱しているのをよそ目に、僕は明日からも変わらぬ毎日を送るだろう。