モノクロな世界の中の、カラフルな世界。色覚異常の男性が挫折、苦悩、うつ病の果てに見つけた美しい世界とは・・・・・・ (4/8ページ)
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そんな筆者が写真を始めたのは18歳の頃だ。
パソコンに画像を転送し、コントラストや色の調整、とにかくあらゆる設定を駆使し、オリジナル画像をつくる。
できあがった画像は、2色の世界に変わりないのだけれども、とてもカラフルなものだった。
色盲でも見ることができたカラフルな世界。
その世界を発見した筆者の感動は、いかようなものだっただろうか。
カラフル写真の中でも最も気に入っていたもの、筆者にとっては世界一綺麗な写真を、ある友人に見てもらったことがあるらしい。
その写真を見た友人の感想は、筆者の期待を裏切るものだった。
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(以下、転載元ストーリーより一部転載)
「うーん・・・下品な色じゃない?」
その一言で、彼は僕の自信作、更に言えば僕の審美眼を一瞬で打ち砕いた。
下品、という言葉が鋭く胸に刺さった。
自分が最高に美しいと思ったものが、下品と形容されるのは何とも言いがたい屈辱だった。
が、大衆から逸脱しているのは僕の方なので、僕は「うーん、そうだよね。俺もちょっとそう思った。ありがとう」と返した。
僕は悔しくて、彼に反論したかった。
でも彼は色盲ではなく、色盲ではない前提で世界は作られている。
彼の意見は、大衆の意見だ。
よって、私に彼を非難する権利はない。
よって、悪いのは僕だ。
でも、色盲は治らない。
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この一件依頼、画像を自分好みの色彩に編集することはやめた筆者。