モノクロな世界の中の、カラフルな世界。色覚異常の男性が挫折、苦悩、うつ病の果てに見つけた美しい世界とは・・・・・・ (7/8ページ)
いかにも中二病的な発想だが、そんな14歳の時の自分の記憶が蘇ってきたのには、本当に救われた。
だから今回だって、周りの人達がどうそれを評価するかなんて関係ない。
周りの人からしたらモノクロの世界でも、僕にとっては、これがカラフルな世界だ。
そう思えるまでに、時間はかからなかった。
2ヶ月くらいかかったけれど、僕は元気になった。
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色盲でも、世界は美しい。
海の本当の蒼さも、紅葉も、夕焼けも、さっぱり分からないし、色が綺麗だというわけでもないけれど、
それでも、本当に綺麗だと思うことが、筆者にはできるのだ。
そして、実際に綺麗な世界を見ることができたこともある。
母に「虹は本当に綺麗なのか?」と尋ねたことがあった。
母は「虹はねー、本当に綺麗だよ。」と言って、庭にある水撒き用のシャワーを「キリ」という設定に切り替えると、ノズルを太陽に向けて思い切り吹き付け、虹を作ってくれたそうだ。
その虹は、筆者の記憶の中では、確かではないけれど、虹色だったそうだ。
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(以下、転載元ストーリーより一部転載)
もし母があの時「実際そんなに綺麗なものでもないよ」と言っていたら、僕は間違いなく景色にも興味がなかっただろうし、だからこんな風にカメラを集めたりもしなかっただろうし、だから海外旅行にも行っていないだろうし、だから今の彼女とも出会えていないだろうし、今よりもずっと味気ない人生を送ることになっていたはずだ。
そんなことを考えると、母が作ってくれたあの虹の美しさは、これからも絶対に忘れてはいけないのだろう、と思う。