モノクロな世界の中の、カラフルな世界。色覚異常の男性が挫折、苦悩、うつ病の果てに見つけた美しい世界とは・・・・・・ (8/8ページ)
だから僕はいつかそんな綺麗な景色にまた出会えることを期待して、桜の季節にはマスクで花粉対策をしてお花見に行き、目を擦りながらグレーの桜を見る。
そして、紅葉の季節には近くの公園に行って、夏と比べると心無しか元気がなさそうな枯れかけの銀杏を見上げる。
周囲に迎合しているだけなのかもしれない。
でも、誰かが「綺麗なピンクだね」とか「綺麗に色付いているね」とか言った途端、僕の世界は、鮮やかに色を変え始めるのだ。
少しだけ、そんな素直でいられる自分が好きだったりもする。
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筆者は、今年の夏、ひまわり畑に行こうと考えているらしい。
空とひまわり畑のコントラストは、私たちが見るものよりも味気ないものかもしれないけれど、それでも何かを感じられる気がするから、見に行きたいのだという。
目に映る色がどうあれ、景色の美しさに価値を見いだせる人と、それを楽しめない人の二通りが存在するのは事実だ。
たまには足を止めて、周りの景色を楽しんでみるのもいいかもしれない。
そこには今まで見逃していた知らない色や、人、そして、あなたにしか見えない何かがあるかもしれない。
(文:STORYS.JP・阿部仁美)