ヤクザヴァンパイア映画『極道大戦争』三池崇史監督にインタビュー (2/8ページ)
無理にはじける要素のない人がはじけた話を作っていくのではなくて、何かしらの理由があって炸裂する人たちを選んで、その人たちのパワーを借りながら自分も楽しみました。むしろ「まあまあ」と抑える側でしたね(笑)。
――超展開の嵐の中、意外にも戦闘はあまりトリッキーではない、シンプルな素手の肉弾戦が多いと感じたのですが、そういった演出には何か理由はあるのでしょうか?
三池:まずは日本刀を持った極道の闘いから、最終的には素手で決着をつけましょうという展開になりますよね。しかし、一方ではもっと戦うべき大きな存在がいると。そことの戦いには地球のためとか人類のためといった大義があるわけです。
でも、「俺とこいつ、どっちが強いんだ?」という闘いにも同じ価値があるべきだなと思うんです。僕らの世代で言うと、初めてブルース・リーを見た時の「肉体と肉体がぶつかって、それで映画ができるんだ」っていう感覚が残っているんですよね。あの時の驚きというのには未だに影響を受けているので、アクションは割りとアナログになりました。
――格闘シーンを撮る時に意識していることはなんでしょうか?
三池:格闘映画になりすぎないようにはしてます。アングル的にきれいに技をおさめすぎないようにとか、カットを割りすぎず、できればワンカットで全部いくようにするとか。なかなか安全の面や双方の身体能力の差もあるので、難しいんですけどね。
例え少しぐしゃぐしゃっとなっても、できれだけ一連で撮りたいというのはあります。なぜなのかはわからないんですけど、隙間というか間を残したいんです。映画的にいえば不完全なのかもしれないですけど、そういうところにアクションの本質があるような気がするので、あんまりビシビシとカットを割れない、割りたくないと思っちゃいますね。