『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ジョージ・ミラー監督にインタビュー (2/8ページ)
――『マッドマックス』シリーズは年齢や国籍を問わず熱狂的に支持されていますが、その理由はどういったところにあると感じているでしょうか?
ミラー:まず、35年前に『マッドマックス』を最初に評価してくれたのは日本の観客です。
『マッドマックス』は寓話であり、神話的な物語の原型なんだと思います。神話的というのはファンタジーという意味ではなく、色んな文化に伝承されていく、同じようなメッセージを持つ、時代を超えた普遍性のある物語といった意味での神話的です。
舞台は近未来ではありますが、過去へと進んだ未来といった原始的な世界で、これは誰が見てもわかりやすく、普遍的で、さまざまな文化に響く要素のある、さまざまな文化が経験したことのある世界観なんだと思います。
アメリカの西部劇が倫理観や道徳観を描いた寓話であったのと同じです。そして、黒澤明監督の『七人の侍』がアメリカで『荒野の七人』になったのとも同じです。文化の異なるさまざまな地域に、同じストーリーが伝承されているというケースは多々あり、そういった現象が『マッドマックス』にも起きたんだと思います。
――本作の前に監督は『ベイブ』、『ハッピーフィート』という『マッドマックス』とは全くタイプの異なる作品を製作されていますが、それらを作った経験で本作に生かされているものはなんでしょうか?
ミラー:私は常に好奇心によって突き動かされているんですね。それなので、テクノロジーの進化といったものにはすごく興味があります。『ベイブ』、『ハッピーフィート』を作った時には、そういったテクノロジーに関して本当に多くのことを学びました。
初期の『マッドマックス』を撮影した頃はフィルムだったので、ラッシュを見るのに一週間待たないといけなかったんですね。でも、今は12台のカメラの映像を同時に、すぐに見られるわけです。