叱られてる内が華?「武士の世」を目指した源頼朝の意識改革と、違反した御家人への悪口雑言を一挙公開 (4/7ページ)
これは鼬(※元字は獣へんに由)にをづる」
師岡兵衛尉重經(もろおか ひょうえのじょう しげつね)
渋谷馬允重助(しぶや うまのじょう しげすけ)【意訳】
「お前がかつて、平家方に味方したことはまぁ赦してやろうと思っていたが、このザマじゃあ奪った旧領は返してやれん。残念だったなぁ(ニヤニヤ)」【原文】
「御勘當はほぼ免されにき。しかれば本領に歸府せしむべきのところ、今は本領には付け申されじ」
後藤兵衛尉基清(ごとう ひょうえのじょう もときよ)【意訳】
「お前の父(重国)は地元で俺に従ったというのに、お前はあちこちうろついて平家についたと思えば木曽義仲に味方してみたり、義経が上洛してくればまた寝返る無節操。
まぁそれでも数々の武勲に免じて召し抱えてやろうと思ったが、つまらぬ官位を貰ったことで首を斬られるのは、どれだけ無念だろうな?まぁ鍛冶屋に頼んで、首に分厚い鉄板でも巻きつけてもらうこったな!」【原文】
「父在國なり。しかるに平家に付きて經廻せしむるの間、木曾大勢をもつて攻め入るの時、木曾に付きて留まる。また判官殿御入京の時、また前參し、度々の合戦に心は甲にてあらば、前々の御勘當を免し、召し仕はるべきのところ、衛府して頸を斬られんずるはいかに。よく用意して、加治(鍛冶)に語らひて、頸玉に厚く金を巻くべきなり」
梶原刑部丞友景(かじわら ぎょうぶのじょう ともかげ)【意訳】
「ネズミみたいな目ェしやがって、戦場でもただキョロキョロしていただけだろうに、何の奇遇で官位にあずかったンだ?」【原文】
「目は鼠眼にて、ただ候ふべきのところ、任官希有なり」
【意訳】
「声はしゃがれ、頭髪は薄く、後退してまるで爺ィだ。