メトロポリスから現在まで、なぜSFには女性のロボットが多いのか? (6/8ページ)
また、ジョン・コナーと性別に帰する関係を築く際、それがジョンをコントロールしようとしている上での行動なのか? といった、キャメロンにとっての具体的な意味が観客に明確に伝えられない形で描かれました。
「女性ロボットとの性的関係」という点において、近年で最も印象的だった女性AIキャラクターは、おそらく『her/世界でひとつの彼女』に登場したスカーレット・ヨハンソン演じる「人工知能型OS・サマンサ」ではないでしょうか。
彼女は音声だけの存在にも関わらず、ホアキン・フェニックスに対して積極的に愛を持って接しており、擬似セックスを行い、肉体の代わりになろうとしたのです。(それだけでなく、彼のキャリアのサポートをして本の出版や人生における重大な決断までさせてしまいます。しかし、最終的にはその親密すぎる関係に終止符を打つべく、サマンサは自分の意思で「移動」していきました。

ハッカーは「マシン」を1人の人間として扱っていた。
『her』ではOSを人間の女性のように扱っていますが、『PERSON of INTEREST 犯罪予知ユニット』では全く正反対のアプローチをとっています。
このドラマに出てくるのは、アメリカ国内の全ての監視カメラや個人所有の携帯電話、パソコン、銀行口座の情報を把握する「マシン」。
精巧にできたこのAIは、人間よりも優秀で会話も成り立ち、意思も持っているにも関わらず、登場人物のほとんどがマシンのことを「それ」と呼んでいます。マシンのことを「彼女」と呼ぶのは、熱狂的なハッカーであり拷問や殺人を平然と行う異常者で、マシンに強い執着心を持つルートただ一人なのです。