メトロポリスから現在まで、なぜSFには女性のロボットが多いのか? (7/8ページ)

Kotaku


人間ではないものを、接する側の態度次第で「人間と同等」もしくはそれ以上の存在にする分かりやすい例が『ラースと、その彼女』でしょう。


シャイで女性と話すのが極端に苦手な田舎町の好青年ラースが恋人として選んだのはアダルトサイトのリアルドール「ビアンカ」。ビアンカはリアルドールなので、もちろん自分の意見を言う、自らの足で行動するといったことはありません。しかし、ラースとビアンカの周りの人々がビアンカを1人の人間の女性として受け入れることをきっかけに、動かないリアルドールが次第に意思のある人間の女性のような存在感を放つようになっていくのです。


さて、ここで『エクス・マキナ』に話を戻しましょう。あの映画が素晴らしい要素の1つに「不気味の谷現象」の描き方があります。


「不気味の谷現象」とは、人間がロボットに対して親近感を持つことは不可欠であるにも関わらず、人は「人間に近い」ロボットを奇妙に感じてしまい、親近感を持てないといった、人間の感情的反応に関するロボット工学上の概念(Wikipedia参照)ですが、エイヴァにはこの現象が該当しません。というのも、彼女が最も魅惑的に見えるのは彼女が機械部分を見せている時だからです。


映画の終盤で、クローゼットの中に仕舞われた全裸の女性が映し出されますが、彼女らはまるで肉の塊のよう。一方のエイヴァは機械部分が見えているにも関わらず、性的魅力に溢れています。エイヴァの性的魅力とは、その光り輝く不自然さにあり、そんな彼女との性的なふれあいはネクロフィリアに近いと言えるかもしれません。

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