劇場アニメ『亜人』出演の声優・小松未可子さんにインタビュー (4/9ページ)
本作のような作品の場合だと、リアルなトーンでおしゃべりするってどういうことなんだろう? と考えて、普段しゃべっている人の会話のトーンとか、どこに抑揚をつけているんだろう? とかは観察します。
複雑な過去を持つ下村泉
――下村泉とご自身の間に何か共通点はあるでしょうか?
小松:過去も境遇も育ってきた環境も全く違いますけど、彼女は戸崎に大きな恩があって、その上で忠誠を誓っているといったところは人間の良い部分だと感じるんですね。そういった面で彼女は「人間ってこうあってほしいな」という心を持っていると思うので、自分もそうありたいなと思います。
――戸崎は上司としていかがでしょうか?
小松:一番近くにいる泉からしたらよくわかる人なんでしょうけど、自分が部下だったらと考えると、心の読めない、難しい人だなあと思います(笑)。
現場でもそういう話にはなったんですけど、戸崎は戸崎で意外とズレているところがあると思うんですね。ちょっとシュールなギャグになってしまうかもしれませんけど、意外と役に立ってない! とか(笑)。キャラクターとして愛せるようなズレというものが戸崎にはあると思います。
――泉以外で、本作中一番好きなキャラクターは誰でしょうか?
小松:TVシリーズで初登場するキャラなんですけど、中野攻が好きです。
演じていらっしゃる福山潤さんもどんどんキャラクターを際立たせる形で、そういう方向にお芝居を持っていってました。泉との掛け合いもあって、シリアスな展開の中でもちょっと和むシーンがあるのは攻のおかげだなと思います。